レースカーテン

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木一

木一

「木一君」

ベッドに身体を横たわらせていたジェスは、重そうに序半身を起こす。

「君に、聞きたい事がある」

 問われるのは予想していたか、幸一は神妙な面持ちで口を開く。

「……が、今は聞かない。全てが片付いた後に、話して貰う」

 その言葉に、幸一は口をあけたまま、モゴモゴと口ごもってしまう。

 だがベッドのシーツをギリギリと握るジェスの拳を見て、幸一の顔付きが変わる。

「君が、とんでもなく腕が立つのはわかっている……それでも、二人を救うのは無理難題だというのも、重々承知している。だが……頼む、二人を……マナとフランクを、助けてくれ……!」

 幸一は無言で神妙に頷いた。背を向ける彼に、二人は言葉をかける。

「フランクも、マナも……僕にとっては、掛け替えのない友人だ。だがそれは、君も同じだ……どうか、生きて、帰ってきてくれ」

「え、えと……あ、あたし何も出来ないけど、が、頑張って! 死なないで!」

幸一は穏やかな笑みを浮かべ、

「ジェスさんをよろしく、リア」

それだけ言い残し、小屋を後にする。

そして小屋のすぐ側にある、一回り小さなガレージに入る。

ガレージに入ると、彼は地下室へ通じる扉を開け、無言で歩を進めた。地下室は横の広さは畳み一枚程度の狭さだが、縦の長さは相当な距離があった。向こう側には射撃用の的がある。

 四つあるロッカーの内、一つを開ける。ハンガーに掛けられていたのは抗弾ベストと、黒のメックコート。それを着込んだ幸一は隣りのロッカーを開ける。

 中にあったのは、膨大な銃器類。その中から彼は拳銃と言うにはためらわれるほど巨大な銃を二つ取り出す。弾倉の中に弾が入っているのを確認し、的に向かって銃爪を引く。

銃から立ちのぼる硝煙を見つめ、

「……また、これを使う事になるとはね」

忌々しそうに口元を歪めた。