レースカーテン

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イエスイレ

イエスイレ

弱々しく首を左右に振る。

「大きな勘違いだったんですよ……いくら身体を鍛えても、銃の扱いが巧くなっても……恐怖は消せなかった……彼の求める強さと、彼の得た強さは、かけ離れたものだった」

 マナは、どう声をかければいいのかわからなかった。そもそも声をかけるべきなのかも、わからなかった。

「彼は……自分の求める強さを得ようとしました。銃を捨て、今までの自分を捨て……遺伝子操作された人達と一緒に暮らす事で、その強さを得ようとしたんです。でも……彼は、その姉とそっくりな人を見ただけで、悲鳴をあげる事も出来ずに倒れてしまった……」

 マナは幸一と最初に出会った時の事を思い出した。彼は気絶した。泡を吹き、悲鳴をあげる事も無く倒れた。あれはフランクを見てではなく、自分を見てだったのだ。

 気絶するほどの恐怖を味わいながらも、このサークルに入って来た本当の目的……自分の求める強さを得る為に、彼は文字通り必死の想いで自らの心と闘っていたのだろう。

自分達を恐れる心と。

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